読書の秋・・・ [読書]
読書の秋と言うタイトルを付けるには、秋が深まりすぎていると思ったのですが、調べてみたら10月27日から11月9日まで読書週間だそうです。何かと外しがちなそらへいですが、今回はたまたまですがぴたりの時事ネタになりました。
読書、質は言わずもがな、読書量も歳とともに減っています。減っている一番の原因は若い頃は電車移動が多く、何処へ行くにも必ず読みかけの文庫本を携えていたものですが、車を運転するようになって本を持ち歩く習慣がなくなりました。移動中、つまり運転中は本を読めません。
それでも頑張って3・40代は本読んでいた方ですが、読書量減少の原因の第二弾は、パソコンをするようになってからのような気がします。ともかくパソコンに向かうようになってから、時間を取られることが多く、静かに読書する時間がめっきり減ってしまいました。
読書量減少のとどめはやはり近頃のスマートホンでしょうか。これは持ち歩けるパソコンなので、常に携帯しています。本を持つ代わりにスマホを持ち、本を開く代わりにスマホの画面に見入っています。ますます本を開く場面が狭められています。
と言うような訳で、年齢による読書意欲の減退もあるのですが、外的要因、つまり本に接したり、本を開く時間、ゆっくり読書する時間そのものが減っています。私だけでなく、巷でも読書や書籍の購買が減っている要因に、パソコンとかゲーム、携帯電話などが取りざたされて久しい気がします。
ところが最近、少し風向きが変わってきて、ひょっとするとこの読書量減退の最大の要因の一つであるスマートフォンが、逆に読書量を増やすきっかけになるかも知れないと言うことに気づきました。
ある夏の日のこと、用事で出かけてその出先で時間をつぶさなければいけないことがあったのですが、時間つぶしの文庫本を用意して来るのを忘れました。と言うか本を持ち歩く習慣が無くなっています。
困ったなと思いながら、しばらくスマホのネットニュースで時間をつぶしていたのですが、それも飽きてきました。さて、どうするかと思ったとき、電子書籍の購入を思いつきました。その場でアマゾンで本を探し、キンドルアプリをインストールすればすぐ読むことが出来るのです。
読んだのは
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2010/01/25
- メディア: Kindle版
時期的にぴったりのタイトルでした。なんとなく想像力をかき立てる表紙のイラスト、昔読んだSFにも似たストーリーの広告文にも惹かれました。
読んだ中身は私の期待とはちょっと違った奇妙なSF小説でした。小説の舞台の始まりが1970年と言うことにも興味があったのですが、懐かしい1970年は設定がそうであると言うだけでした。イラストの猫も物語が始まって前半のうちにいなくなってしまいます。
冷凍睡眠とか自動車自動操縦とか家事ロボットなどが出てきたり、やや不完全なタイムマシンで過去や未来を行ったり来たりするのですが、小説が科学に忠実すぎるのか映画のSFほど楽しくありません。
また主人公が冷凍睡眠やタイムマシンで行き来する未来が今の2016年よりかなり前の2000年である設定にも、仕方ないことなのですが違和感を感じてしまいました。その小説では実現していることが2016年ではまだ影も形もなかったり、あるいは一部だけであったり、開発が始まったばかりのものが多かったからです。
5月に買った新しいスマホ端末SONYのE5823の画面は精緻で十分に電子書籍の文字に耐えられるものです。むしろ独特の書体と相俟ってスマホで本を読むことが楽しく思えました。ただバックライトの設定が明るすぎたのか、あまり根を詰めて読むと、後でパソコン画面の文字が読みにくくなることがありました。
スマホの中に本を入れておくと、何冊入れてもかさばりませんし、いつでも何処でもちょっとした隙間に本が読めるのでそれは便利だなと思います。スマホはほとんど持ち歩きますからね。これで私を悩ませている読書量の減少を食い止めることが出来るかも知れないと思いました。
「夏への扉」を読んでいる時に、アマゾンが定額制のキンドルアンリミテッドを発表しました。980円/月で読み放題になるサービスです。蔵書は約120万冊だそうですが日本語で読めるのはその10分の1の12万冊だそうです。もちろん雑誌も加わります。一ヶ月のお試し版があるのでさっそく、登録してみました。
結論から言うと、雑誌の品揃えラインナップは圧倒的にdマガジンの方が良いですね。キンドルアンリミテッドのラインナップには私がいつも買っている雑誌や主要雑誌がかなり抜け落ちていました。
キンドルアンリミテッドを契約すると常に10冊の本をダウロードして持ち歩くことが出来ます。11冊目が必要になったときは、どれかを削らないといけないそうです。
「夏への扉」を読み終えてから、キンドルアンリミテッドお試しで、平野啓一郎の「マチネの終わりに」をダウンロードして読みました。
これはなかなか面白かったですね。芸術や現代のグローバルな問題を背景にしながら、さして若くもない音楽家とジャーナリストの恋愛を描いていて読み応えがありました。久し振りに恋愛小説を読んだ気がしました。
お試しの一ヶ月間に結局雑誌数冊と書籍は「マチネの終わりに」だけしか読むことが出来ませんでした。めいっぱいの10冊登録してみましたが、いくら読み放題と言ってもそんなに読める訳でもないですね。
画像がない文字のみの電子書籍は、読むのにかかる時間はリアル書籍と同じであまり違和感なく入っていくことが出来ました。しおりも付けられますし、今読んでいるところが全体のどのあたりにとか、その章や全体を読み終えるのにあとどれくらいかかるか教えてくれたりします。ただ、普通の書籍を読むより眼に負担がかかったことが気になりました。
ビジュアル主体、あるいは画像と文字が配列された雑誌は思ったより読みにくかったですね。まずダウンロードに少し手間取りますし、画像と文字が混じっているとスマホではかなり見にくくなります。
期待していた雑誌のラインナップが思ったほどではなかったこと、スマホでは見にくいこと、書籍では、最新版がどれだけ見られるのか、あるいは読みたい本を探したり出会ったりするのに、リアル書店より面倒そうなこと、一ヶ月でどれだけ読めるか、読めないときは980円は高いかも知れないこと、目に悪いかも知れないことなど総合的に判断してお試し一ヶ月でキンドルアンリミテッドを解約しました。
お試し版を解約すると、「マチネの終わりに」を始めダウンロードしていた雑誌はは読めなくなりました。単品でお金を支払っている「夏への扉」は今でも 読むことが出来ます。
今後も本を持ち歩くことはあまり期待できないので、隙間時間や出先で本を読みたくなった時は、昔からある「青空文庫」で済まそうかなと思います。無料ですし、著作権が切れたかなりの作家、作品を網羅しています。
短い随筆なども掲載されているのでちょっとした時間に利用するのも悪くありません。画面や書体は、他の有料電子書籍に比べると垢抜けしませんが読みにくいことはありません。
青空文庫に無い新刊や新しい本は、従来通り書店や中古本、図書館の利用になります。リアル書籍には手触り感、重さ、新刊の匂い、古本の匂い、所有の喜びなど捨てがたいものがあります。
次は一ヶ月400円で主な雑誌が読み放題のdマガジンを試して見ようかと思っています。
今日はボーカルです。アニー・ロスにジェリー・マリガンカルテットの組み合わせ、アニー・ロスのちょっと癖のある歌い方に、芸達者なジェリー・マリガンのバリトンサックスが絡んでなかなか楽しい仕上がりになっています。
頭が柔らかいんですね。
長いものは読めなくなりました。
by 夏炉冬扇 (2016-11-04 18:43)
おぉ!アニー・ロスにジェリー・マリガンカルテット、聴いてるとお酒が欲しくなってしまいやす。
久しぶりにジャズバーに行きたくなりやりやした(◎o◎)b
by ぼんぼちぼちぼち (2016-11-04 19:43)
夏炉冬扇さん
こんばんは
歳を取って感性が衰えているのか、
昔ほど読んでおもしろいと思う本に出会えなくなってきました。
昔は本を手にすると、どんな本でも無理やり最後まで読むようにしてましたが
歳を取ってからは、面白くない本は潔く途中でもやめます。
時間が無くなってきてますから。
by そらへい (2016-11-04 21:40)
ぼんぼちぼちぼちさん
こんばんは
アニー・ロス歌い方の割に声が可愛いですね。
ジェリー・マリガンはさすがです。
7日は、北海道から友人が訪ねてくるので
久し振りにジャズバーで飲もうかと思っています。
by そらへい (2016-11-04 21:46)
私も職場も家もパソコンを見つめていると目が疲れるので、あえて紙媒体を読むことを心掛けるようになりました。そのほうが、何か心にも余裕ができるように思います。
by ケンタパパ (2016-11-04 22:23)
ケンタパパさん
こんばんは
私は強度の近眼なのですが、まだ白内障にもならず
けっこう酷使しているので年も年、いたわらないとと思ってます。
読書には、情報を得ることと、心を触発されるような面があって
後者は、紙媒体の方がなじむ気がしますね。
by そらへい (2016-11-04 22:36)
チャレンジ精神旺盛ですね。
私が読まなくなった大きな理由に老眼がありますね。
ちょうどよい距離がぼけるので
メガネが必要。
煩わしくて途中下車です。
根気がなくなりました。
by sigedonn (2016-11-04 23:33)
そらへい様
アマゾンで本の買い物、電子本か紙の本か悩みます。
電子本のが安めの設定、中古本もあって選択肢が3かと思ったら、批評欄を読んで辞めたり、ネットで町の図書館の資料検索で予約して借ります。選択肢が5つに増えたのは、町で唯一の書店が昨年閉店したからです。スマホの重さだけの書棚が増える世界。
時代ですねー。ちなみにアマゾン本の無料期間、十冊ほどダウンロードして読みましたが記憶に残る本はありませんでした。
by SILENT (2016-11-05 01:37)
本を読むのは入院中ぐらいになりました。でも病院でもパソコンが使えるのでパソコンに向かう時間が多いです。
by takenoko (2016-11-05 07:59)
スマホは使い方でいろいろな機能がありますね。
私はいまだにガラケーです。
本は確かに持ち歩かなくなりましたね~。
最近我が家の本を読みなおしたりしています。
by yoko-minato (2016-11-05 17:06)
アニーロス、ピアノレスですね。
by しばちゃん2cv (2016-11-05 19:36)
こんばんは。
スマホでの読書の方法 とても参考になりました。
私もバス停などで時間がある時にはスマホでニュースなど見てしまいますが、その情報も細切れな感じがします。
本も出会いだと思うので、書店なり古本屋なりで手に取った時のわくわく感も捨てがたいですね。だからと言って夢中になって読むということでもないのですが^^
by タックン (2016-11-05 21:29)
sigedonnさん
おはようございます
老眼ですか
私は老眼が始まったときとパソコンを使い始めた時期が重なります。
読めなくなったのは、パソコンのせいとばかり思ってました。
ただ、近眼ですので、読書の時はメガネを持ち上げて裸眼で読むと
何ら痛痒を感じません。
根気が無くなったこと、夜寝る前の読書がさっぱり出来なくなったことなども
読書が減っている原因ですね。
数行読むとうつらうつらが始まります。
by そらへい (2016-11-06 07:28)
SILENTさん
おはようございます
本を選ぶのにいろいろ選択肢が出来たのはありがたいですが
却って迷いますね。
カメラのマニュアルをスマホにダウンロードして持ち歩くという話を聞いて
カメラのマニュアル本をダウンロードして持ち歩くのもいいなと思いました。
確かにリアル書籍より安く設定されていますね。
それにしても大きな本屋さんに行って、本との出会いを求めるのは
本好きの醍醐味でこれは電子書籍では味わえないことですね。
私は街の本屋が飽き足らず、月一回ほど大きな書店で楽しんでます。
by そらへい (2016-11-06 07:34)
takenokoさん
おはようございます
入院中の読書、本が読めるのはいいけど・・・ですね。
私も失業中、読書量が増えたことありましたが。
by そらへい (2016-11-06 09:06)
yoko-minatoさん
おはようございます。
私も昔からの本がたくさんあって、中には読み直したいと思うものもあるのですが、若い頃のようには行かないでしょうね。
読書も音楽鑑賞もそうですが、ゆっくり落ち着いた時間が必要ですね。
仕事辞めたらそんな時間がもてるかどうか・・・
by そらへい (2016-11-06 09:20)
しばちゃん2cv さん
こんばんは
そうですね。
アート・ファーマー、チェット・ベーカー、ビル・クロウ
マリガンカルテット、そうそうたるメンバーです。
by そらへい (2016-11-06 20:05)
タックンさん
こんばんは
私も暇つぶしについつい見てしまうスマホのネットニュースですが
amazonキンドルやdマガジンで立ち読みした週刊誌記事とは違いますね。
しかも、ネットニュースの場合、長く丁寧に書いてあると却って読む気がしないのも不思議です。
月一程度、大型書店内を見て回るのも楽しみのひとつです。出会いのない時もあれば、つい衝動買いしてしまうこともあります。
刺激される知識欲の割に、読むスピードが全然追いつきませんが。
by そらへい (2016-11-06 20:15)
いいですね。
私は小説の文章が頭に入ってこなくなってきました。
パソコンやスマホのせいもあるし、
さみしいです。いつかまたリベンジの時を待ってます。
by su-nya (2016-11-07 09:04)
読書の時間は夜ベッドにもぐりこんでからなのですが、最近はめっきり時間が減って・・・すぐに寝入ってしまい、読書量は減りました(^^;
by 駅員3 (2016-11-10 07:23)
オーディオの冊子なら、最近読みました。
私は「音楽の秋」のようです。^^
by たいへー (2016-11-10 08:03)
su-nyaさん
こんばんは
時間が取れないこと、どうしても読みたい本が少なくなってきたことなどもあるのでしょうね。
いつかまたゆっくりと本に親しめる時、
必ず来ると思いますよ。
読めないと言いながら、読まずにはいられないのも人ですから。
by そらへい (2016-11-10 19:46)
駅員3さん
こんばんは
就寝前の布団の中も重要な読書時間でしたね。
私も、眠気に勝てず毎夜、数行進んでは
翌日同じ所を繰り返し、なかなか進みません。
最近はあきらめてスマホを触っていますが
これも指を押したまま眠ってしまってます。
by そらへい (2016-11-10 19:49)
たいへーさん
こんばんは
ここ数日、風邪を引きまして
こういうときは、
真空管アンプの耳あたりのよい音が
癒やしになりますね。
by そらへい (2016-11-10 19:53)