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ボクサー [その他]

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 3月1日、山中慎介選手の応援に東京へ行ってきました。例によって、慎介選手の父親の同級生一団といっしょに両国国技館に集合したのですが、結果は皆さんご存知の通り残念なことになりました。

 満員の両国国技館は、普段にもまして慎介選手の応援が多く、対戦相手のネリ選手が登場すると、会場はブーイングの嵐でした。私の後ろで帰れと叫ぶ人も何人かいましたね。

 普通はいくら贔屓選手の対戦相手と言っても、敬意を払って拍手が起こるのですが今回は一切ありませんでした。と言うのも、ネリ選手は前回、薬物違反騒動を起こしている上に、あろうことか今回は試合前軽量で体重オーバー、タイトルを剥奪されてしまったのです。

 この情報が2月28日に入ったとき、え、試合はどうなるの、と思いました。私はすでに上京していたのですから。試合が中止になると思ったのでした。

 結局試合は挙行され、ネリ選手は王座剥奪、慎介選手は勝てばチャンピオンに返り咲くことが出来ると知って少しほっとしたのでした。

 それにしてもボクシングの体重制を覆す暴挙です。ネリの体重は一階級上のリミットさえ超えていたそうです。これでは体重制の意味がありません。

 負けてから言うのも何ですが、本当は試合をしなかった方が良かったのかもしれませんね。テレビの放映権の損失や入場料の払い戻しはルール違反を犯したネリ選手が負担すれば良いのです。

 もっと遡って、薬物違反が発覚した時点で、あの試合は無効試合になっても良かったのではないかと思います。何せ、ネリはルール違反をしているのですから。


 試合前、リングアナウンサーはネリ選手が体重オーバーによって、王座を剥奪されたことを説明し、前チャンピオンと紹介してました。

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 この時点では慎介選手、会場の雰囲気を察してか余裕あるように見えます。アメリカのボクシング誌が慎介選手に贈ったチャンピオンベルトが高々と掲げられています。


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 こんないい加減な選手、慎介選手の神の左で成敗して欲しいと誰もが思ったのですが、現実の世界は物語のようには行きませんでした。試合が始まって1ラウンド後半、慎介選手早くもダウンを奪われてしまいました。

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 慎介選手の試合の時、東京でも大阪でもいつもこのラウンドガールです。嫌な予感がしていつもより早めに彼女の写真を撮ったのですが、なんとこれが最後になってしまいました。

 2回1分2秒TKO負けです。会場で見ていても足に来ているのがわかりましたね。あまりにもあっけない幕切れでした。まだ前回のタオルを投げられた試合の方が、形をなしていた気がします。

 私たち親父の同級生応援団は、勝っても負けてもこれが最後という気持ちで応援に行ったのですが、それが本当になってしまいました。試合後、慎介選手は引退を表明したそうです。

 遅咲きのチャンピオンだっただけに12連勝のうちに歳を重ねてしまった面もあるとは思います。タイトルを守り続けることの疲労もあったのではと思います。

 とくに最後のネリ選手と対戦するようになってから、何かが狂ったように運命にもて遊ばれました。前の試合、慎介選手は勝って引退することを考えていたそうです。

 ネリ選手の薬物違反が発覚して、その処遇が長い間はっきりしませんでした。その間、慎介選手は宙ぶらりんの状態に長く置かれました。

 やっと対戦が決まって、リベンジの思い強く臨んだところ、今回の体重オーバーですからね。負けは負けにしてもなんとなくしっくりしない面もあると思います。

 勝負の世界は厳しいもの。勝たなければいけないのですが、この試合にかけた彼の気持ち、努力を私たちは知っています。

 私たち慎介選手の父親同級生応援団は、彼のおかげで東京に何度も行くことが出来ましたし、京都や大阪の会場にも足を運ぶことが出来ました。彼の活躍が無ければ、ボクシングの試合を楽しむことなんてことは無かったと思います。

 彼を魚に、彼の親父の同級生たちが酒を飲んでいるなんて話もあるくらい、同級生たちも彼のおかげで楽しみ、盛り上がりまとまることが出来たのだと思います。彼もまた、我々の集まりに顔を出してくれたこともありました。

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 ともかくお疲れ様、そしてありがとう。山中慎介チャンピオン。


 


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