去年の11月、中学校の同窓会があり、その実行委員の端くれに名を連ねていました。無事、同窓会も終わり打ち上げがあったおり、実行委員を中心にして旅行に行こうと言う話が持ち上がりました。

 行き先は、あまり行ったことがない知多半島に決りました。皆さんいろいろ都合があって、参加したのは実行委員の3分の2ほどでしたが、メンバーのご主人が運転手をかって出てくださり、レンタカーで回ったのでかなりリーズナブルな旅行になりました。

 とは言え、同級生のこと、直前に集合時間と集合場所を知らされただけというかなりおおざっぱな案内でした。私も実際の行先が知多半島だったか渥美半島だったか分からなくなって、直前に知多半島と確認しただけで、行程も泊まる宿も知らないまま集合場所に出かけたのでした。

 最初に着いたのがなばなのです。イルミネーションとお花で有名なところで、himanaoyajiさんの写真にもたびたび登場する所ですが、私は初めてでした。もちろん昼間なのでイルミネーションはありませんが、この時期としてはたくさんのお花が迎えてくれました。

 参加メンバーの一部です。後ろ姿ですが。

 前日は雨、この日は雨は上がったもののやや重い曇り空でした。そして外は少し冷たい風が吹いていました。梅苑では満開のしだれ梅を堪能することが出来ました。他にも名前の知らない木々や花がたくさん植わっていましたがスイセンはまだ少し早かったですね。

 続いてベゴニアガーデンに入場しました。

 ハウスになっているので風も遮られて暖かく、仲間の一人は思わずコートを脱いで休憩し、そのまま忘れて出口まで行ってしまうアクシデントがありました。

 それにしても、これが皆、ベコニアと思うほど、多種多様な花がありました。花に詳しい女性たちは、いろいろ花の名を言ったりしていましたが、私は何も分かりません。

 他にバラ園もあったのですが、季節外れで入ることは出来ませんでした。

 ベゴニアガーデンに入っている間に日差しが出てきましたが、外の風の冷たさは変わりませんでした。

 昼食は、なばなの里にあるレストランでバーベキューでした。ビールを飲んで日頃あまり食べられない肉をいっぱいいただきました。

 長島温泉に寄ると聞いていたのですが、そのまま観覧車を横目に見て進むのであれ、何処へ行くのかなと思っていたら、車は名古屋港周辺をぐるっと回ってJR東海のリニア・鉄道館の駐車場に入りました。

 蒸気機関車、私たちはこれに乗って高校に通っていたので、皆懐かしがっていました。蒸気機関車をリアル体験している世代、つい若い人たちに自慢話をしてしまいます。それにしてもこの黒い車体、新しい車両のスマートなデザインを吹き飛ばしてしまう機械そのものの存在感というか重みを感じますね。

 歴代の新幹線が並んでいました。私はやはり一番最初のゼロ系が懐かしいですね。中学生の頃に夢の超特急と言って、東京大阪間をはじめて走り出したのでした。ずっと憧れの存在でしたからね。

 こちらは客車です。灰皿のある車両懐かしいです。今では考えられないことですね。その下のヒーターの上に片足を乗せていましたね。

 座席もぽかぽか暖かくて、座っているとよく居眠りをしました。読んでいる文庫本を落としてしまい、慌てて拾い上げながら周囲を見渡したものでした。もちろんこちらが気にするほど誰も気にしていないのですが。

 こちらはもっと古い客車で、さすがに記憶がありませんが、何とも言えない味わいがありますね。

 カボチャと言ってますが、正式にはクハ111系というのだそうです。一時、この電車ばかりだったような気がするのですが、最近すっかり見かけなくなりましたね。

 館内にはジオラマがあったり、在来線の運転シュミレーターがあったり、リニアカー500キロ疑似体験があったりと展示品を見るだけでなく遊べるコーナーもいろいろあって半日くらいは遊べそうな所でした。私たちは、11年先に開通が予定されている次なる夢の超特急、リニアカーの500キロ疑似体験を楽しみました。

 名古屋を通り過ぎて知多半島に入ると車窓の風景は田んぼと岡の連なりが続き海が見えません。細長い半島の背骨を貫通する南知多道路を走っていると回りは何もないように思えます。

 宿に着いて温泉に入り、後はお決まりの宴会です。さすがに海辺だけあって、料理は魚づくし、刺身、焼き魚、煮魚、何種類ものエビとかに、堪能しました。お酒もあまり強い方ではないのですが、帰る心配をしなくて良いので、普段よりたくさんいただきました。

 宴会が終わっても部屋に集まって、昔話などに花が咲きました。誰かが言い出して、中学時代の好きな子の話などを順番に話して回りました。思いがけないカミングアウトが聞けたりして、まるで修学旅行の夜のように楽しい時間になりました。同級生たちの話や仕草に腹を抱えて笑い、職場や地域の集まりとはまた違った気兼ねのない時間が過ぎていきました。

 翌朝、私は二日酔いもなく、朝から風呂に行ってさわやかな気分だったのですが、ここでひとつ失態をやらかしてしまいました。部屋のキーを返してさて帰ろうとすると、誰かが私の足下を指さします。ふと見ると、私は宿のスリッパを履いたままでした。

 これには皆も大笑い、私は慌ててフロントで鍵を借り直し、部屋に戻りました。この旅行用に買った靴はもちろんまだ玄関に残されていましたが、頭をかきながら戻る途中、そう言えば、以前もどこかでやったなぁと一人苦笑いするばかりでした。

 帰り道は初めのうち南知多道路を走らなかったので、車窓に人家の集まりが見えたり、海が見えたりしました。海産物のお土産屋さんに寄った後は、半田市にある酒蔵、国盛へいきました。

 

 説明を聞きながら古い蔵の中を案内してもらい、酒造りのビデオを見てから酒好きの人には堪らない利き酒がありました。あまり日本酒が得意でない私もせっかくだからいただきました。

 その中で一番おいしいと感じたのが黒松吟醸仕込みでしたね。辛口だそうで、私はあまり酒のこと分からないのですが、雑味のないストレートな味わいがありました。

 同級生も黒松が良いと言って、買っていくものがいました。私は自分では飲まないので酒好きの伯父の土産に一本求めました。

 昼食は名古屋市内に入ってとあるお店できしめんと松花堂弁当でした。そのあと大須観音に寄りました。私は大学が名古屋だったので、大須には行っているのですが、観音様は行った記憶がありません。

 大須の商店街は歩いているはずですが、たびたびは来ていないのでほとんど記憶がありませんでした。ちょっと京都の京極に似た雰囲気の商店街ですね。

 大須演芸場がすぐ近くにあるのですが、回りはやたらコメヒョウなど中古品店が多い所でした。

 続いて熱田神宮です。ここもはじめてでした。全体的に今回行った所は皆初めての所ばかりでした。学生の時、渥美半島か知多半島を旅していてどっちだったか分からなかったのですが、今回知多半島に行ってみて、自分が昔行ったのは渥美半島だったと分かりました。

 熱田神宮に咲いていた八重の梅、ここは中国の団体旅行客が多かったですね。

 信長塀、信長が桶狭間の戦いに勝利した記念に寄進したものだそうです。

 バスは名古屋市内を抜けて帰路につきましたが、車窓を見渡してみても、当然私が知っているものは何もありませんでした。テレビ塔も見えませんでした。

 いずれ名古屋にはゆっくり一人で来てみたいなと思っているのですが、東京以上に何もかも変わっていると言うか、私が暮らしたのは2年足らずで、知っている所もわずかしかありません。

 帰り道は皆、お疲れなのか眠っているものが多かったですね。かくいう私も熱田神宮を出てしばらく、最寄りのインターを降りるところまでぐっすり眠りこけていました。

 以上、拙い写真の羅列になってしまいました。なばなの里や、大須の商店街などhimanaoyajiさんのホームを荒らしてしまいましたが、写真は及びも付きません。

 ここのところ金曜日に更新出来ず土曜更新が続いています。一日延ばすだけで少し気持ちに余裕が生まれるのは不思議です。

 長くなるので今日のジャズはお休みさせていただきます。