10月、11月と仕事が比較的楽だったので、私にはいい休養になりました。そのせいかどうか、余裕が生まれて11月は休まずにブログ更新出来ました。それどころか週一では、足りないくらいですが、取りあえず今日は、タイムリーに紅葉の裏山便りとしたいと思います。

 歩いたのはちょうど一週間ほど前のよく晴れた日でした。今では紅葉もかなり進んでいたり、もう終わりかけているところもありそうですが、一週間前の裏山はまだ少し早いようにも思えました。

 家の裏を出て、裏山に向かってなだらかな坂道を上がっていくと、途中に氏神様を祀った集落の神社の鳥居が見えてきます。

 その鳥居をくぐった参道はさらに急な坂になって、ようやく上がりきると本殿が見えてきます。社は木々に囲まれてまだ朝日が全体に届いていないせいか、紅葉の景色は今ひとつに思えました。

 天井川に架かった石橋を渡って、本殿の前で右に折れるか左に折れるか迷いましたが、野鳥を求めて左に折れ裏山の方に向かうことにしました。

 天井川に沿った雑木林の中の道は平坦です。川から差し込む朝日がまぶしいほどでした。

 天井川上流にはメタセコイヤの並木が広がっています。

 燃えるようなオレンジ色に染まるメタセコイアですが、まだ黄色や緑が目立つのは、少し時期が早いのでしょうね。近くのメジロやコゲラがいるスポットから、その日は姿も声もありませんでした。

 あきらめて裏山の入り口にある沢に向かいます。赤く染まったカエデが沢を覆うように広がっていました。

 いつもならここから裏山に上がるのですが今日は鳥と紅葉を撮りたかったので引き返して、山裾あたりをうろうろしました。

 野鳥の声に誘われて、「獣注意」の看板がかかった鎖を跨いで、雑木林の中に分け入って行きました。

 カメラを胸元に携えて、息を殺してそうっと歩きます。それでもごく近くで、ふいに激しい羽音がして、鳥が飛び立っていくことがあります。

 茂みが深く、鳥の声が聞こえても姿がなかなか見えません。高い木々の上を鳥影が渡っていくのを恨めしげに見上げるだけです。やがて下の方に降りてきても、遠すぎたり混み合った枝葉が邪魔してうまくファインダーで捉えられません。

 やっと捉えた一枚です。この画像の中のどこに鳥がいるかわかるでしょうか。保護色に守られて、まるで隠し絵のようです。

 写りはともかく、少し全体が判るように捉えられたのがこちらです。ミヤマホオジロでしょうか。

 野鳥の影を追いかけて、少しずつ奥に入っていきます。鳥影を見つけると逃げられないように、自分の気配を殺してじっとシャッターチャンスをうかがいます。

 鳥を追っているのに目の前の木漏れ日の美しい風景が気になります。この風景を撮りたい衝動を抑えることが出来ません。次にカメラを鳥がいたほうにもどすと、もう鳥陰はそこにはありません。

 木の上ばかり見上げて歩いているその足元から、急に羽音を立てて数羽の野鳥が飛び立ちました。しまったと思ってもあとの祭りです。

 でも、そのうちの数羽が遠くまで飛び立たず、頭上の木の枝に止まってくれました。

 思いの外近くで撮れたのですが、林の中は暗く、目のあたりが黒い鳥なので、眼がはっきり写った写真があまりありませんでした。

 これは証拠写真のようなもの、本当に木々の枝が網の目のように混み合った中で見つけたました。こちらはホオジロでしょうね。

 ここのところ鳥の写真はさっぱりでしたが、この間のジョウビタキ、今日はミヤマホオジロが撮れて少し得心が行きました。お昼の時間が迫っていたので今日はこの辺で切り上げることにしました。

 モクレンの大きな葉もずいぶん散っていました。

 孫が通っている幼稚園のイチョウ。

 帰り道、もう一度神社に寄って見たら、橋の上にかかるカエデにちょうどお昼の光が当たって、朝見たときより綺麗に輝いていました。

 東京では観測史上初の11月の積雪があったとか、関西地方、ここ2.3日は冷えましたがそれでも平年並み、どちらかというと暖かい晩秋のような気がします。

 今年も残すところあと一月あまりになりました。お出かけが多かった割に、今年もこれと言ったところに紅葉を見に行かず、いつもの裏山の秋で手軽に済ませてしまいました。

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  The windmills of your mindと言うより、日本名「風のささやき」の方が通りがいいですね。今の季節になるとこのメロディが過ぎります。ミッシェル・ルグラン作曲で映画「華麗なる賭け」のタイトル曲ですが、私には映画よりこの歌の方が一人歩きしています。

 アート・ファーマーの演奏で取り上げようと思ったのですが、続いているのでYouTubeで他をさがしてみました。この曲はいろいろな人が歌ったり演奏しています。スティングなども面白そうでしたが、A行にこだわってみると、Alison Moyetと言う歌手にぶつかりました。全く知らない歌手なのですが、この歌のイメージにふさわしい声と雰囲気を持っているように思えました。