明け方までの雨で地面は湿っていました。空はどんより曇っていて、こんな日はあまり成果が期待できないなぁ、出来たら霜が降りた後の晴れた朝が良かったとこぼしながら、いつもの裏山までカメラを持って出かけました。

 極楽橋の袂に着くと、灰色の空を背景に暗い雑木林の影が広がり甲高い鳴き声が賑やかにしていました。木々の間を数羽のヒヨドリの黒い影が飛び交っています。まるでテレビドラマの不吉な場面を象徴する映像のようです。

 あんなにヒヨドリが賑やかにしていては、他の野鳥が寄ってこないのではと思えます。やはり今日は駄目だなぁと思いながら少し奥に入っていきました。

 コゲラをよく見かけるスポットあたりをうろついていると、ドラミングの音が聞こえてきました。コゲラでも良いからとりあえず何か一枚撮りたいと思って姿を探します。

 横たわった枝を突っついているキツツキを見つけました。遠目に見るとコゲラにしては身体が大きく思えます。そう言えばドラミングの音も大きいような気がしました。


 灰色の空を背景に見上げて撮ると鳥の姿が影になってしまいます。何度か失敗してようやく別の木で捉えることが出来ました。

 アカゲラです。コゲラはよく見かけますがアガゲラは今まで一度しか出会ったことがありません。そんなに珍しい鳥でもないのでしょうが二度目の出会い、カメラに収められたのはこれが初めてです。



 後頭部が赤くないので雌ですね。以前見かけたのは頭が赤かったので雄でした。

 このところ停滞していた野鳥のコレクションが一つ更新出来たのでちょっと嬉しくなりました。同じキツツキでも鳴き声はコゲラと違って、シロハラとかツグミに似ていました。

 気を良くして山の中に入っていきますが、以前そのあたりで見かけたアオジやウソの姿もさっぱりありません。今冬は暖かいからでしょうか。森はしんとして野鳥の鳴き声も聞こえません。


 色のない雑木林の縁にヤブツバキ?の赤


 山裾の広場に戻り鳴き声を頼りに歩きます。少し日が差すようになってきました。桜の木にヤマガラとメジロが隠れているのですが遠すぎますね。


 同じ広場のモクレンの新芽もまだこの程度です。


 天井川の堤を歩きます。


 神社の梅がちらほらほころび始めていました。




 メジロもこうしてみると鋭いですね。


 今日の鳥果の最後はビンズイ?


 二時間ほど歩いて家の近くまで戻ってきました。そんなに寒い日でもなかったので身体がほてっていました。近所の梅林は満開に近かったですがサンシュユの蕾はまだこんな感じです。


 今夜のMはMJQのメンバーの一人、Milt Jackson(ミルト・ジャクソン)です。彼はMJQを離れると、規制が解かれたかのようによく歌います。真空管アンプで聞く彼のバイブの音色は光の球がきらめくような音がします。曲はRound midnight