去年の夏のこと [オーディオ]
同級生の話が続きます。ちょうど一年ほど前の今頃のことです。例によって、同窓会を開く名目の元、その準備と称して実行委員で集まっていました。しかし、日取りにはまだ十分間があったので、打ち合わせはほんの少し、おおかたはカラオケをしたり、夜遅くまで営業しているファミレスでお喋りしたりしていました。
テーブルを横に長く繋いだ私たちの席では、銘々がいろいろなことを喋り合っていてとりとめがありません。何のきっかけだったか私がジャズの話をしたら、それまで別のグループで喋っていたsatoshi君が急に反応してきました。
彼は私がジャズを聴いているのを知らなかったらしく、身を乗り出してきます。もちろん、私もその実行委員の中にジャズに強い関心を持っている仲間がいるとは思ってもいませんでした。
第一、私と彼は中学時代一度もクラスがいっしょになったことがなく、この実行委員になるまではほとんど交流がなかったのです。
彼はマイルス・デイヴィス~キャノンボール・アダレイの「オータム・リーブス」はいいなぁ、と何度も言います。私も負けじとクリフォード・ブラウンやアート・ペッパーの話をします。それから話は、当然のごとくオーディオに移っていきました。
ここでも驚かされました。聞いてみると彼の所有しているシステムは半端ではありません。まさかそんな凄いシステムを持っている人が同級生にいたとは、ジャズ仲間が見つかった以上の驚きでした。
元々オーディオというのは孤独な趣味と私は思っていました。20才代こそ、私の仲間はほとんどが部屋にオーディオ装置を備えていましたが、それ以後、大人になってからは、オーディオ趣味の人に会ったことがありません。(ブログをするようになって、多くのオーディオファンの存在を知るようになりました)
とくに田舎ではそんな人はいないと思っていたら、以前自転車店でJBL4343を見かけ、ああ身近にもいるんだなぁと認識を新たにしたことがあるのですが、それもそれっきりでした。
意気投合して、それからすぐ彼は私を招待してくれました。白い壁でがっちり囲まれた彼のオーディオルームは母屋から独立していました。取り立てて防音されているわけではありませんが、ある程度の音量はゆるされそうな環境です。
入り口から入り組んだ狭い通路は棚に囲まれその棚には、レコードやCD、DVDなどがぎっしり詰まっていました。
暗かったうえスマホのカメラで撮ったので、ボケています。
通された部屋は私の部屋より少し広く感じられました。とくに前後の奥行きはかなりありましたね。
正面に42インチのTVモニター、YAMAHAやパイオニアのAVアンプ、プロジェクター用のスクリーンを吊すポールも立っています。そしてTVモニターを挟んだ左右には大型スピーカーが鎮座しています。彼自慢の逸品、JBL4333、アルニコマグネットだそうです。その上に乗っているのはビクターのSX-500でしょうか。
いつもは彼が座る特等席に座らせてもらいました。思いっきりボリュームを上げて、彼は「オータム・リーブス」をかけてくれました。
キャノンボール・アダレイのアルトが炸裂し、マイルスのミュートのきいたトランペットが突き刺さります。その瞬間、私の部屋のオーディオ装置が全て吹っ飛んでしまったような衝撃を受けました。
彼のオーディオシステムです。上からCDプレーヤーDENONのDCDー2500NE SACDプレーヤーです。二段目がアキフェーズのプリアンプ、C-200V、三段目が同じくアキフェーズのパワーアンプP-300Vとものすごい構成です。これだけでたぶん軽く100万を超えていそうです。
JBLスタジオモニター4333のサランネットを外して、ブルーバッフルと38センチのウーファーを見せてくれるsatoshi君。
オーディオのアイテム数では私の方が彼より多いですが、一品一品の格は比べようもありません。我がシステム、束になってかかっても彼のシステムの半分にも及ばない感じです。私のはどうしてもG級オーディオ(中古がらくたオーディオ)の域を出ません。
当然ですが、彼の所から帰ってきて、我がシステムを鳴らしてみると、その差に愕然とします。物足りない事この上もありません。ある程度音量を上げてもあの強烈な低音、伸びやかなベースの音、鋭く立ち上がる高域は出てくるはずもありません。
かと言って、対抗出来るような新しいシステムを買う余裕もありません。あれから一年、新たな苦悩(?)の始まりです。我がJBL4312のセッティングを練り直したり、アンプで低音をブーストして見たり、試行錯誤が続いています。
う〜〜ん、 そんなの聴いたら負けじと再セッティングですね、
もっとちっちゃくて貧素な私のシステムですが私も大音量で聴きたいと思う事有りますが環境(隣の家が近すぎ)が許してくれません。
by himanaoyaji (2016-07-30 05:43)
目覚めてしまったようですね。泥沼にならない事をお祈りします。(笑)
by takenoko (2016-07-30 07:11)
男の世界って気がします(笑)
by きよたん (2016-07-30 07:22)
そんなに音の響きは違うものなんですね~。
そらへいさんのオーディオのすばらしさを
上回るほどの機器とは・・・
そういう世界なんですね!!
by yoko-minato (2016-07-30 10:31)
平凡に音楽聞いてまして…
by 夏炉冬扇 (2016-07-30 18:44)
himanaoyajiさん
こんばんは
himanaoyajさんのシステムは少しも小さくないですね。
音量を上げると実力発揮しそうですが
確かに都会は空間が・・・
我が家は田舎ですが、ご近所近いので
クレームは来ませんが妻が気にして咎めます。
by そらへい (2016-07-30 21:59)
takenokoさん
こんばんは
泥沼はもうずうっとです。
嵐と凪の繰り返し
ここしばらく落ち着いていたのですが
そろそろ次の波が来る頃なのかも・・・
by そらへい (2016-07-30 22:02)
きよたんさん
こんばんは
確かに、女性のオーディオファン
あまりお見かけしたことがないですね。
by そらへい (2016-07-30 22:03)
yoko-minatoさん
こんばんは
何の世界も上には上があるものです。
上を見るとそれこそ切りがありません。
それで、今あるもので置き方を変えたり、
自作をしたりと、
自分次第、工夫次第で
いくらでも楽しめるのが
オーディオ趣味の魅力でもありますね。
by そらへい (2016-07-30 22:07)
夏炉冬扇さん
こんばんは
それが一番平和でいいですね。
by そらへい (2016-07-30 22:09)
オーディオによる音の差は解る方が聴いたら違うのですね
多分私が聴いたら解らなそうです^^;
上には上があり下には下がありますね
でも総額100万円もしそうなオーディオセットとは凄いですね
宝物ですね☆
by yoriko (2016-07-31 17:01)
yorikoさん
こんばんは
誰が聞いても違い分かると思いますね。
スピーカーだけで約100万です。
全て合わせると・・・
でもオーディオの楽しみはお金で解決することばかりでもありません。
比べると切りがないので
今あるシステムでできる限り良い音目指したり
少ない投資で音の違いを楽しんだりしてます。
by そらへい (2016-07-31 20:01)
そらへいさん おはよぅございます 今日から8月!
友人様のステレオ装置、本当に凄いですネ 私もビックリです
私はもぅ、今はステレオ有りませんが(残ったのはSONYデッキだけ)
もぅ聞くことも出来ません 私が思うには 上見たら限が有りません
自分なりに遣って行けるのが一番と思います
何でも羨む事は有りません それが趣味です!
私も、そらへいさんのステレオ装置 羨ましいですょ
愈愈 8月 未だ此方は35℃を越す暑さです
夏バテ しないようにお互い健康で過ごしましょう
ではまた出て来ますけんで~
by yasumichi! (2016-08-01 08:58)
こういう記事大好きです
菅野沖彦 岩崎千明 長岡鉄男氏 名前が浮かびます
オーディオに凝りだすと音は聞けても
悲しいかな 音楽を聴けなくなることかなぁ wwww
これ自戒ですから
by dolphy (2016-08-01 19:31)
私にはまったくわかりませんが
お金をバンバンかけてではなく、
中古品をコツコツ集めてそして
自分で苦労して工夫して
理想の音を追求していく過程にも
そらへいさんの楽しみはあるのではと思いました。
私はホームシアターが夢ですねぇ~
ただ一人でゆっくり鑑賞できるだけでいい!
by su-nya (2016-08-02 06:40)
思わねところに同じご趣味のかたがおられたとは、嬉しい驚きでやすね!
それにしても、オーディオに凝ると、底なしなのでやすね。
by ぼんぼちぼちぼち (2016-08-02 14:26)
yasumichi!さん
こんばんは
毎日暑い日が続きますね。
とくに7月末からは本格的猛暑になってきました。
西日本は、猛暑でしかも雨が降りません。
梅雨明け18日から二週間、雨が降ったのは一日だけです。
畑がカラカラ、財布もカラカラですが(笑)
何事も上を見ると切りがありませんね。
この歳になってくると、分をわきまえるのも大事なことです。
彼のオーディオの音を聞いて、我がシステムのセッティングを
練り直しました。
それだけでも意味があったと思っています。
by そらへい (2016-08-02 20:40)
dolphyさん
こんばんは
懐かしい名前が並びましたね。
若かりしころ、オーディオ誌でよく見かけたお名前ですね。
オーディオファン、ここにもおられたんですね。
確かにオーディオ装置は音楽を聞くためのものなのに
音にこだわりすぎると、本末転倒になりがちですね。
お気に入りの音楽をお気に入りの音で聞きたいと
思っているのですが。
by そらへい (2016-08-02 20:47)
su-nyaさん
こんばんは
そうなんです。
昔手が出なかった名器が今は何とか手に入る所まで来ているのです。
今は、オークションなどもあって比較的簡単に手に入るのもありがたいです。
ただ、私は技術がないので、ジャンク品を再生させたり
自分で手を加えたり出来ないのが残念です。
若いとき、もっと電気を勉強しておくのでした。
ホームシアターいいですね。
私も今は19インチのテレビモニターなんですが、
もう少し大きいのが欲しいなと思っています。
プロジェクターも今は小型で安いのが出ているみたいですね。
by そらへい (2016-08-02 20:53)
ぼんぼちぼちぼちさん
こんばんは
オーディオに限らず、何事も凝ると底なしです。
資金、体力と相談ですね。
灯台もと暗しとはこのことですね。
この後、真空管アンプを作ったことがあると言う
同級生にも会いました。
どんどん広がっていくと楽しいのですが。
by そらへい (2016-08-02 21:00)
会社の飲み会でたまたまJAZZの話をちょろっとしたら
同僚がマイルスの熱狂的なフアンというのがわかり
JAZZ談義に花が咲きました。
普段はJAZZの話はあまりすることがないのでできれば
ほんとにうれしいですね。
by ken (2016-08-03 22:20)
音厚も音楽の重要な要素だと思います。
低音が腹に響くと体全体で聴いているような気分になりますから。
私は幸いに音量を上げることができる環境ですが、
住宅街だと厳しいですね。
セパレートかぁ・・・ 今はまだ夢だな。^^;
by たいへー (2016-08-04 09:53)
kenさん
こんばんは
思いがけないところで同好の士に出会うと
どうしても嬉しくなってしまいますね。
意外な所に意外なひといるものです。
JAZZやオーディオ談義など、そういつでも何処でも
出来るものではありませんからね。
滅多にないことだからよけい嬉しいのでしょうね。
by そらへい (2016-08-04 21:16)
たいへーさん
こんばんは
やはり圧倒的迫力というのは、理屈抜きのところがありますね。
とくに5.60年代ジャズなどだと重要な要素になります。
また大口径ウーハーがもたらす、余裕のようなもの
自分のシステムにないのでよけい感じますね。
下手なジャズ喫茶顔負けの音でした。
by そらへい (2016-08-04 21:21)