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新宿の夜~PIT INN  [ジャズ]

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  なかなか蕾を膨らませなかった我が家の桜、ここ数日の暖かさで一気に膨らみました。そして今朝、まだ蕾が多いですがこれだけ咲いていました。

 昨日の夜から今日にかけて雨です。しかし雨脚は弱くしかもまだ咲き始めなので花散らしの雨にはならないと思います。私たちのところでは10日が小中学校の入学式、ちょうどその頃満開になるのではないでしょうか。


 さて、月は変わり桜が咲いて季節はどんどん進んでいますが、3月初の東京での話、もう少しお付き合いください。今日で何回目になるのか、よく考えるとまだ初日の続きです。

 ナルシスを出ると外は雨でした。歌舞伎町のイルミネーションが雨ににじんでいます。新宿の夜はまだまだこれからなのですが、目的の店と人に会えた私にはもう歌舞伎町に用はありません。

 と言うか田舎者には長居禁物のところに思われ、通りに出ると逃げるようにゴジラストリートを駅の方向に歩き、途中靖国通りで左に折れました。

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 このお店のショーウインドウの前を通ったとき少し空腹を覚えました。7時過ぎです。「十割蕎麦 冷麦 嵯峨谷 歌舞伎町店」ずいぶん長い店名です。

 東京に来たら蕎麦を食べたいと思っていました。一見、本格的な蕎麦屋さんの店構えに思えて入ったのですが、中に入ってみると意外や、食券の販売機がありました。関西にはありませんが新宿にはたくさんの支店のあるお店なんですね。

 久しぶりに食べる東京の蕎麦はおいしかったですね。蕎麦をすすりながら、今夜しかない自由に過ごせる東京の夜をどう過ごすか思案していました。上京する前にいくつかのパターンは考えていたのですが。

 そのうちの「DUG」と「ナルシス」にはすでに行くことが出来ました。夜はやはりライブ演奏を聞きたいと思ってましたが、六本木にある「ブルーノート」は一人で行くには敷居が高く、値段も高そうです。

 ブログでお知り合いになったピアニスト小野孝司さんが出演されている銀座シグナスは場所のわりにリーズナブルな値段が設定されています。

 しかし来る前に調べたスケジュール表では小野さんは3月2日出演予定でした。その日は本来の目的である山中慎介選手のタイトルマッチがあるので、これは残念ながら没になりました。

 あと高田馬場のジャズ喫茶「イントロ」、渋谷のジャズ喫茶「メアリージェーン」、日暮里の「シャルマン」など懐かしい店にも行ってみたかったのですが、雨の中その時間から電車に乗って行くのが億劫に思え、新宿に昔からあるライブスポット、PIT INNに行くことにしました。

 そこからPIT INNのある二丁目まで多少距離があります。雨脚は思ったより強くそのままではずぶ濡れになってしまうので、コンビニに寄って安い傘を買う事にしました。

 レジに傘を持っていくと、レジの後ろの棚にたくさんの煙草が並んでいるのが目にとまりました。カウンターには使い捨てライターも置いてあります。

 私は元々ヘビースモーカーでした。2008年5月12日四川大地震の日に禁煙して以来、ほぼ九年間、禁煙してきました。ただ、数年前から同級生の集まりでお酒を飲んだときだけもらい煙草をするようになりました。初めはほんの1.2本でしたが最近は3.4本に増えつつあります。

 DUGで無性に煙草を吸いたいと思ったことを思い出しました。ナルシスでもママさんがおいしそうに吸っているところを見て、しまった煙草を買ってくるんだったと思いました。

 傘を買うついでに、東京限定と言うことで思い切って煙草を買う事にしました。煙草を止めて9年経つ間に銘柄がすっかり変わって何を選んで良いのかわかりません。とりあえず職場の同僚が吸っているメビウスしましたが、その中にもいろいろ種類があって戸惑いました。

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 PIT INNは何度も移転を重ねているライブスポットです。現在は新宿二丁目にありました。五丁目にある今夜の宿とはつい目と鼻の先です。ここなら多少遅くなっても大丈夫そうです。

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 PIT INNに入るのは今回で三回目か四回目だと思います。二丁目のこのお店に入るのは初めてでした。

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 一番最初は紀伊國屋の並びにあったそうで、若き日の渡辺貞夫日野皓正が情熱を燃やしていた伝説のライブスポットです。私が初めて行った1970年代初めの頃、紀伊國屋の並びはジャズ喫茶「サムライ」になっており、PIT INNはその反対側の道路に面した一階に移転していました。サムライとPIT INNは同じ経営者だったと思います。

 その頃のPIT INNには、二度ほど入ったことがあります。薄暗い店内しか記憶がないのですが、一度目は無名のグループ、二度目は向井滋春クインテットでした。

 それから道路を挟んで向かい側に移転したのだったと思います。その後、いつ二丁目に移転したのか知りません。二丁目でもずっとここだったのかどうか、ともかくよく移転するお店です。

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 今夜の出演者欄になんと山下洋輔さんの名前がありました。

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 劇場のように正面にステージが設けられ、ステージに向かって客席がきちんと並べられています。私はそんなにいくつもライブスポット巡りしたわけではないのですが、こういう配置の店は初めてでした。

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 ワンドリンク付きだったので、ハイボールを頼みました。灰皿も用意されていたので先ほど買った煙草を取り出しました。すると店員が飛んできて、なんとこの夜は出演者の意向で禁煙になっていると告げるではありませんか。DUGでもナルシスでも自由に吸えたのに煙草持ち合わせてなくて、やっと用意したら吸えないとは皮肉です。

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 山下洋輔さんは国立音楽大学出身だそうで、その縁なのでしょうね、国立音大の学生たちにジャズを教えているのだそうです。最初のステージはその教え子たちの演奏でした。

 二部なると、教え子の中からプロになった人たちの演奏になりました。やはり演奏の質が学生さんたちとは違いますね。三部のステージでようやく山下洋輔さん登場です。

 すらっとしておしゃれなお爺さんと言った感じでした。74歳ですが若々しくて後期高齢者直前の方には見えません。

 山下洋輔さんを交えたいくつかのセッションのあと、最後に今まで出演していた人たちでジャムセッションが始まりました。賑やかでエキサイティングで楽しかったですね。

 山下洋輔さんというと、肘で鍵盤を叩く前衛的な演奏を連想するのですが、それは昔の話なんでしょうね。年齢を感じさせない強いタッチとエネルギッシュな演奏が印象的でした。

 山下洋輔さんは、売り出しの頃のタモリさんと縁があるのだそうですね。芸能界では有名な話なのでしょうが知りませんでした。

 それから、最近知ったのですが、私が初めて入ったジャズ喫茶「びざーる」、若い頃のビートたけしさんがアルバイトしていたのだそうです。昭和42年の頃のことなので、私が行った時とはずれていますね。

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 ライブが終わったのが11時過ぎでした。新宿の夜は暮れないのでしょうが、私はくたびれを覚え降りつづく雨の中ホテルに戻ることにしました。

 部屋は、禁煙室を予約したはずなのに灰皿が用意されていたのをチェックインした時、確認していました。 格安ホテルの狭いシャワールームでとりあえずシャワーを浴びて、帰り道コンビニで買った缶酎ハイを飲みながら、久し振りに煙草を燻らしました。と言っても、もう深く吸えなくて、ふかすだけなのですが。


 山下洋輔さんの「グリーンスリーブ」YouTubeでは埋め込みが無効となっていますのでリンク先をコピーしておきます。

https://youtu.be/adROtHfMsVc


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雨の休日 [ジャズ]

 暑いですね。近畿地方は軒並み35度越えの猛暑日を記録しています。今年は梅雨の期間、比較的しのぎやすかったので、なんとなく楽観していたのですが、さすがに7月の終わり頃から本格的に暑くなってきました。

 昼間の熱気をため込んで、私の部屋は午後9時現在32.1度という有様です。あまり暑いので、買い物に行ったついでにニトリでこんなものを見つけて買ってしまいました。

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 アナログラジオ風の外観をした卓上扇風機です。これを机の右に置き、左からは普通の座敷用扇風機で、左右ステレオで風を送ってます。生暖かい風なのですがないよりましです。

 梅雨明け3日とか梅雨明け10日とか言いますが、当地、先月18日に梅雨明けしてから雨が降りません。降ったのはたったの一日だけです。人間も畑もカラカラで干からびてしまいそうです。

 今夜はその貴重なたった一日の雨の日の話です。その日はたまたま仕事が休みでした。世間一般では休みの日が雨だと面白くないものなのでしょうか、私はなんだか得した気分になります。

 雨が降っているので外仕事をしなくても済みます。部屋でゆっくり音楽を聞いたり本を読んだり思いのままです。おまけにその日、妻は朝からお寺の用事でお出かけです。したがって、孫も来ません。

 思わずのびをするように「今日はゆっくり出来るなぁ」とつぶやいてしまったら、すかさず「いつもゆっくりしているやン」と妻が言い返してきました。

 誰もいないので居間でゆっくりテレビなど見ることもできるのですが、やはり家人がいてもいなくても、ゆっくりするのは我が自室、そらへい庵です。

 このところジャズアルバムをAから順番に聞く企画、アート・ペッパーで止まったままになっているのが気になっているので、まずはその再開です。

 アート・ペッパー、私のお気に入りはいずれも前期のアルバムです。

Art Pepper Meets The Rhythm Section

Art Pepper Meets The Rhythm Section

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Ojc
  • 発売日: 1988/12/01
  • メディア: CD

 とか

Modern Art

Modern Art

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Blue Note Records
  • 発売日: 1991/09/09
  • メディア: CD


ジ・アート・オブ・ペッパー

ジ・アート・オブ・ペッパー

  • アーティスト: アート・ペッパー,カール・パーキンス,ベン・タッカー,チャック・フローレス
  • 出版社/メーカー: ユニバーサル ミュージック
  • 発売日: 2014/12/03
  • メディア: CD
 などが好きで、いわゆる麻薬過から立ち直った後期のレコードは一枚も持っていませんでした。
 アート・ペッパーには二つの評価があって、ペッパーは主に50年、60年代の演奏を聴けば十分と言う人と、麻薬過から立ち直ってカムバックした1970年代後半から亡くなるまでの演奏を評価する人に別れます。
 私は圧倒的に前者でした。20歳代の頃はこの3枚のレコードしか知りませんでしたし、これらばかり聞いていました。20代の後半、彼がカムバックして来日すると言うので期待したのですが、来日時の写真を見て愕然としました。
 年齢的には、20年ほどの差があると思うのですが、それにしてもこうも劣化してしまうものなのでしょうか。まるで別人、やはり麻薬がかくも恐ろしい変化を外見的にも与えてしまうのでしょうか。
 
 若い私は、この変化が許せず、せっかくの来日公演も無視してしまいました。今から思うと絶好の歴史的ライブにたちあえなかったのは返す返すも残念です。
 復帰後、ペッパーは日本中を回って人気を博したそうです。それから私も歳を取りました。あちこちでペッパーの復帰後の評価を聞くにつれ、晩年のペッパーも気になり、ここ十年あまりの間に、何枚かレコードを購入しました。
 まだ、全てちゃんと聞けていないのですが、アルトサックスの音の艶、流れるようなインプロビゼーションの自在な冴えや軽快なテンポはやはり前期の演奏に敵わないと思います。後期のペッパーはやはり外観同様別人のようです。
 
 ただ、ややぎこちないながらも、切々と迫ってくる魂を込めた演奏が、人を引きつけるのだと思います。後期のペッパーの音を乾いた音と評する人があります。

DSC_4244.JPG アートワークス/アーチスト・ハウスのアート・ペッパー 

 これはペッパーが1982年6月に突如脳出血で亡くなった後から発表されたアルバムで演奏は1979年のものです。晩年、よく組んでいたジョージ・ケイブルがピアニストとして加わっています。 

 アルバムの最初はペッパーのアルトソロで始まります。「ボディ・アンド・ソウル」どこかぎこちなさを感じさせながら、彼は己の中にある声を絞り出すようにせつせつと演奏しています。そしてよく耳を澄ますと、若い頃から聞き慣れたペッパー節を聞くことができます。

 このアルバムB面にも同じく無伴奏でユー・ゴー・トゥ・マイ・ヘッドが演奏されていてペッパーファンにはたまりませんね。

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 このところジャズを聴くときは、satoshi君の大迫力システムに影響されてYAMAHAのトランジスタアンプA-2000aの低音をブーストさせ、さらにモノラルカートリッジで芯の太さを出し、JBL4312Dをめいっぱい鳴らすかのように大きな音で聞いていました。

 この日は雨で気温も低かったので久し振りに真空管アンプをチョイス、カートリッジはオルトフォンMC20、スピーカーはCelestionのUL6という組み合わせにしたのですが、その優しく暖かい音色はペッパーのこの演奏にぴったりな気がしました。

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 そうやってしみじみ聞くと、ペッパーの晩年の顔、味わい深いですね。




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ふたたびコルトレーンで [ジャズ]

 5月のある日、京都で所用を済ませた帰り、草津駅に降り立ちました。以前同級生に誘われてライブを聞きに行ったジャズバー、コルトレーンに立ち寄るために。

1-bg_main-index-001.jpg(写真はホームページより)

 あのライブの夜以降、ライブのない夜に一度一人でゆっくり飲んでみたいと思っていたのですがなかなかチャンスがありませんでした。

 私はもともとお酒があまり強くありませんし、付き合い酒以外、自分から進んで飲んでみようということも普段はないのですが、今回は高齢者仲間入り目前の冒険です。

 若い頃は、仕事帰り、たまには赤提灯にでも寄ってみたいと思うこともありましたが、ずっと車通勤だったこともあって一人で酒の店に行くことはありませんでした。

 その日は金曜日の夜でしたが、店内は先客が一人だけでした。後はオーナーさんとスタッフの方が二人だけ、少し静かすぎるくらいでした。

 いつもならビールなのですが、ここはちょっと格好をつけてハイボールを頼みました。ウィスキーは水割りかロック、ハイボール飲んだことがなかったのですが、口当たりが良くておいしいものですね。

 私たちが若い頃はウィスキーばやりでした。強くもないのにレッドとかホワイト、ブラックと言った色の名前の付いた安ウィスキーを、アパートの狭い部屋で友人とああでもないこうでもないと、夜通しご託を並べながら飲み明かしたものでした。

 この夜は場所もおしゃれなジャズ・バーです。ちょっと出世して、角のハイボールにしました。バーのカウンター席でお酒を頼むなんて慣れていないので、なんとないぎこちなさを自分に感じました。

 お店に入ったとき、何のアルバムがかかっていたのか忘れましたが、先客が帰るとオーナーさんがレコード棚から一枚のレコードを出してかけてくれました。

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  •  マイルス・デイビス・クインテットの「天国への7つの階段」です。よく似たジャケットの「スケッチ・オブ・スペイン」や「アット・カーネギー・ホール」は持っていますが、これは持ちあわせていません。

 ミュートの効いたマイルスのトランペットがアルコールが回り始めた私の脳を痺れさせます。グラスを傾けながら、ギル・エバンスの編曲が有名な「スケッチ・オブ・スペイン」よりこちらの方がいいかな、などと思いながら。

 目の前にあるJBLはこの間見た時は小さく見えましたが、カウンターから見るとかなり大きなものであることが判りました。スタジオモニター4343です。四谷のジャズ喫茶、いーぐるの壁面に嵌めこまれているものと同じですね。

 昔のジャズ喫茶ではないので、そんなに大きな音ではないのですが、お客も私だけなのでオーナーはボリュームを少し上げてくれました。お酒をいただきながら聞くジャズは、とろとろと気持ちよく身体に染みこんできます。

 入り口の扉が開いて、仕事帰りらしいスーツ姿の若い男性客が一人入ってきました。こんな若い客もジャズを聴きに来るのだと思うと、少し頼もしく思えました。

 マイルスの次にオーナーさんがかけてくれたレコードから流れてきた曲は、耳になじみのあるメロディでした。「黒いオルフェ」です。しかし、よく聞くと私がいつも聞くジェリー・マリガンの演奏とは少し違います。

 

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  •  かかっているアルバムはデクスター・ゴードンGETTIN' AROUNDでした。デクスター・ゴードンというと、テナーを豪快に吹きまくる印象が強かったのですが、こんなしみじみした演奏をするのですね。見直したというか、ずいぶん不勉強でした。

 場所が違うからでしょうか、それともオーディオ装置が違うからでしょうか、いつも自宅の部屋で聞くジャズとはまた違った感覚で音楽がなだれ込んでくるような気がします。それともやはりお酒のせいでしょうか、デクスター・ゴードンにすっかり魅了されました。

 この演奏の後、オーナーさんと店の女の子がアルト・サックスを習っているという話がありました。それから最近若い女性の間でアルトサックスの人気があることや、寺久保エレナ矢野沙織などの話が出たりしました。

 この頃は、すでに2杯めの水割りも飲み終わりかけて、ずいぶん気持ち良くなっていました。強くないくせに気分が乗るとペースを上げてしまうところがあるのでブレーキをかけます。こんなところで酔いつぶれて家に帰れなくなっては困ります。

 お店にチック・コリア小曽根真のコンサートのポスターが貼ってあったので、見ていたらオーナーさんがチケット手配できるというので、お酒の勢いも手伝って申し込んでしまいました。外国のタレントが出る割には値段も安かったのですが、よく考えると2月のダイアナ・クラールから毎月一回コンサートに通う勘定になります。

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 オーナーさんがチック・コリアの「スペイン~ライト・アズ・ア・フェザー」をターンテーブルに乗せた頃、入り口の扉が勢いよく開いて、5.6人の団体さんがなだれ込んできました。何でも歓送迎会の流れとかでもうすでにできあがっている様子でした。幹事役の方が、カウンターで静かに飲んでいる私に謝りに来ました。

 とんでもないと手を振りながらも、時間も10時を過ぎていたので、そろそろ潮時かなと思いました。それまでゆっくりといっしょにジャズを聴いていたお店のスタッフの方も、急に忙しくなりました。少しチック・コリアを聞いてから席を立つことにしました。

  ウイスキー二杯でもうすっかりほろ酔い気分です。駅までの帰り道、頭の中には、さっき聞いたデクスター・ゴードンの「黒いオルフェ」が流れ続けていました。途中、コンビニでホットコーヒーを買って、夜遅い電車に乗り込みました。




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ジャズ・レコードをAから聴き直す企画 [ジャズ]

 田植えも終わり、家の周りや休耕地の草刈も一通り済んでほっとしていたら、さわやかな五月ももう月末なんですね。雨上がりの朝、外へ出て感じる湿気に、来たるべき梅雨を思ったのは気の回しすぎでしょうか。我が部屋からは鳴らし放しにしている音楽が漏れ聞こえ、そのギターの調べに訳もなくセンチメンタルになります。



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 五月の連休に植えた夏野菜たちも今のところ順調に育っています。トマト、ナス、キュウリ、カボチャ、スイカ、ピーマン、オクラ、シシトウ、トウガラシなど毎年同じ顔ぶれなのですが、今年はcafelamamaさんがいつもたくさん収穫していたミニトマトに挑戦してみました。

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 すでに花が咲き、実がなっているのはミニトマトです。大玉トマトはまだ花が咲いたのが少しある程度ですが、ミニトマトは成長が早いのです。 

 ミニトマトは野菜栽培をはじめた頃作った事がありますが、あっという間にたくさん成って手に負えなくなってやめてしまいました。それ以降、トマトは大玉と中玉に徹していたのですが、食卓をいつもトマトの赤い色で満たしたくて、再挑戦することにしました。


 冬の間、私の中で火が消えたようになっていたジャズですが、ダイアナ・クラールのコンサートに行ったあたりからまた復活し始めて、このところとくにおいしく聞こえるようになってきました。

 以前、或る方のブログ記事で、ロック・ポピュラーの持っているレコードを片っ端から全て聞くという計画をお読みして、面白い、自分でもやってみたいと思ったことがありました。ところがその後一枚も実行せずすっかり忘れていた頃、今年の2月でしたか、何年がかりかで見事完遂されたと言う記事を読みました。

 この企画を面白いと思ったのは、私の場合、レコードをたくさん持っていても、いざかけるとなるとついよく知っているレコード、お気に入りのアルバムばかりかけてしまうからです。その結果、たくさんのレコ-ドが棚の肥やしになったままです。

 とくに若いときに買ったレコードはともかく、ここ10年あまり中古レコードの安さに誘われて、買いまくったレコードというのは、集めることに満足してしまいあまり聞かずにいた気がします。

 前にも言ったことがあるのですが、レコードはジャンル別に分けて棚に収納しています。ジャンルごと、そして並べ方は大まかに演奏者の名前のアルファベット順です。

 まずは一番たくさん所蔵していて、最近とくにまたおいしくなってきたジャズから聞き始めることにしました。聞き終えるまで何年かかることやら、でも私の場合、完遂するのが目的ではありません。片っ端からレコードを順番に聞くことによって、新しい発見、出会いがあればよいのです。

 と言っても聞き始めてもう3ヶ月ほどになるのですが、まだA行です。アート・テイタムからアート・ブレイキーはようやく過ぎて、今はやっとアート・ペッパーを聞いています。アート・ペッパーのレコードでも再発見あったのですが、まずはアート・ブレイキーのことでも今日は書いてみます。

 アート・ブレイキーと言えば、やはりジャズ・メッセンジャーズです。1960年代には何度も来日して熱狂的な人気を獲得したそうですが、その頃私はまだ子供でジャズのジも知りませんでした。

 「アート・ブレイキーとジャズメッセンジャーズ」と一口に言っても、その中身には当然時代によって様々な変遷があり、メンバーもめまぐるしく替わっています。

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 ジャズ・メッセンジャーズで一番有名なのが、アルバム「モーニン」でしょうか。リー・モーガン(tp)、ベニー・ゴルソン(ts)、ボビー・ティモンズ(p)、ジミー・メリット(b)、アート・ブレイキー(ds)と言う顔ぶれです。 

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 アルバム「モーニン」に引き続き、有名なフランスでのライブ盤、「サンジェルマンのジャズ・メッセンジャーズ」を聞こうとしたらvoL.1.とvol.3があって、voL.2が我がライブラリから抜けていました。欠けているのを知ると、揃えてみたくなるのが男子というもの(いや、女子もそうかも知れませんが)、しかもこのシリーズの中ではvoL.2の演奏が一番有名だと聞きます。

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 こちらがvoL.2です。比較的よく出回っている人気レコードなので、ヤフオクですぐ見つかり、簡単安価に購入することが出来ました。

 ところでジャズ・メッセンジャーズ、元々はピアニストのホレス・シルバーとアート・ブレイキーが創設したグループでしたが、後、ホレス・シルバーが抜けてもアート・ブレイキーがその名を使いつづけたのだそうです。発足当時は、トランペットがケニー・ドーハム、テナーサックスがハンク・モブレイ、と言うこれまたそうそうたるメンバーでした。


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 こちらはアート・ブレイキーとホレス・シルバーがジャズ・メッセンジャーズを創設する前に、組んでいたユニットで、名前こそジャズ・メッセンジャーズではありませんが、原点ともなる組み合わせと演奏です。トランペットにはクリフォード・ブラウン、アルトサックスがルー・ドナルドソンです。

 このLPは以前は私の中ではクリフォード・ブラウンのカテゴリーの中に入れてあったお気に入りなのですが、「バードランドの夜/アート・ブレイキー」のタイトルにちなんで今は、アート・ブレイキーの項目に入れています。

 1954年録音、ハードバップの黎明期です。その時代の熱気がほとばしる快演ですね。ライブ盤だけによけい伝わってくるものがあります。

 我がステレオで聞いていてもっと迫力が欲しくなりました。思えばこのところ聞いているのはモノラル録音のレコードばかりです。それで、これも久々にプレーヤーのカートリッジをDENONのDL-103LC2からモノラル専用のDL-102に交換しました。

 正面から図太い音が溢れる熱気とともにほとばしってきます。 



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ダイアナ・クラールを聞きに・・・ [ジャズ]

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 ダイアナ・クラールのコンサートへ行ってきました。

 ホールで聞くコンサートは久し振り、ましてや外国人ミュージシャンのコンサートというと、ほぼ30年振りのことではないかと思います。

 ダイアナ・クラールはカナダ出身のジャズ歌手兼ピアニストです。グラミー賞を4回も受賞しているそうです。1990年代以降でもっとも成功したジャズ歌手の一人だそうですが、勉強不足のせいか、最近はジャズの新しい歌手の登場あまり聞きませんね。


ウォールフラワー~コンプリートセッションズ

ウォールフラワー~コンプリートセッションズ

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: ユニバーサル ミュージック
  • 発売日: 2015/11/04
  • メディア: CD


 ツアーのタイトルにもなっている最新のアルバムです。イーグルスとかポール・マッカトニー、ボブ・ディランの曲などをカバーしています。独特のハスキーボイスですが包み込むような暖かみのある声です。

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 時代は変わりましたね。チケット、コンビニで受け取れるのですね。それにしても15,000円、高くなったものです。私が若い頃、有名なジャズミュージシャンのコンサートでもレコード一枚とあまり差がない金額でした。チケット代が高くなったのか、レコード、CD代が値上がりしていないのか。


 閏年の2月の最後の日は、風が冷たい日でした。少し早い昼食を済ませて午後大阪に着きました。コンサートは19時から開始なので時間があります。普段行けないヨドバシカメラやグランフロント、阪急百貨店、第三ビルなどを冷やかして歩きました。

 大阪駅とその周辺はここ数年、めざましく変貌を遂げていて、すぐには自分のいる場所がどこか確認出来ず戸惑うことしばしばです。北口に出て、ヨドバシカメラのビルがすぐそこに見えているのにストレートに行けなかったりします。

 コンサート会場は中之島にあるグランキューブ大阪(大阪府立国際会議場)です。行ったことがない会場ですが中之島へは昔何度か行ったので、今回もバスを使う事にしました。ところがバス乗り場も工事中で変更されていてここでも少しウロウロしてしまいました。


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 夕方の堂島大橋を渡ります。明日から3月というのに風が冷たい。

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 正面に見えるビルが大阪国際会議場です。5階に今夜の会場、グランキューブ大阪があります。

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 正面玄関、こんな大きなビルの中にホールがあるのですね。私が知っているホールは独立した建物ばかりだったので、ホールがビルの中にあること自体驚きです。

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 5階に上がるとすでに大勢の人が来ていて係員によって並ばされていました。開場は18時からですからあと10分ほどあります。チケットを持っているのに並ばされることに疑問を感じている人が何人かありました。私もその一人でしたが。

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 私の席はS席です。A席とは千円しか違わないのでSにしたのですが、席に着いてみてびっくり、確かに1階席ではありましたが後ろから数えて5列目くらい、しかも右の端の方です。15,000円出してここかい、という感じです。

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 私の席からステージまでこれだけの距離があります。これではとても演奏者の顔は見えません。スタジアムではないので、大型の液晶ディスプレイもありません。ここはコンサート会場と言うより、文字通り会議場なのではないでしょうか。

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 開演まで少し時間あったのでロビーをウロウロ、窓から夕暮れが迫った中之島対岸です。

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 外の景色が暮れ始めてトワイライトムードに包まれる頃、会場もどうやらいっぱいになってきました。

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 遅れて来る人が多くて、予定の19時を過ぎても会場はざわついています。ほとんどの観客はラフな服装ですが中にはスーツ姿の人も。そう言えば今日は月曜日です。

 5分ほど遅れて、ようやく照明が暗くなり、ステージが青い色に浮かび上がりました。バンドのメンバーが一人ずつ入場して、それぞれの楽器の前にスタンバイ、最後にダイアナ・クラールが登場、大柄な女性です。彼女は一礼するとグランドピアノの前に着席しました。

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 演奏が始まると席の悪さも忘れるほどすぐにご機嫌な気分に引き込まれます。音も思ったより良くて、とくにピアノをはじめ楽器の音はかなりクリアに聞こえていました。

 暗く落ち着いた照明でショーアップされたステージ、ダイアナ・クラールもバンドの面々も遠くて顔は見えませんが仕草は分かります。リズムに合わせて彼女がピアノのペダルを小気味よく踏みながらジャージィに歌う姿に、引き込まれて身体が揺れます。

 ダイアナ・クラールは最新のアルバムでポピュラー曲をカバーしているので、少しジャズから離れたものになるのかなと思っていたのですが、しっかりと自分の立ち位置をわきまえてジャズしているのが嬉しく思えました。

 ただ、一曲目を歌い出してすぐの間奏の時、彼女がステージ袖口に向かってハリーアップとばかりに腕を振りました。一曲目が終わると袖からスタッフが小走りに出てきて何かを彼女の傍らに届けました。

 この夜の彼女の声は想像以上にハスキーでした。歌だけでなく話す声もです。歌う声は少し重くさえ感じられました。CDで聞いていた彼女の声は年齢的な違いもあるのでしょうがもう少し伸びやかです。

 1.2回、小さな咳をする場面がありました。歌手がステージで唄っている最中に咳をするのは珍しいことです。どうやら体調が悪そうです。傍らのコップで喉を潤しました。先ほどスタッフが持って来たのは、喉を潤す飲み物だったようです。

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 Summer SambaOn the Sunny Side of the Street、ボサノバ、ジャズの名曲、知っている曲が演奏されると嬉しいものです。

 歌の前に彼女は曲紹介というか、何か少しお喋りをするのですが、外国のタレントのコンサートに来ていつも歯がゆい思いをするのが、言葉の壁です。ジョークを言っていても反応出来ないのは残念です。何度かソリ-と言っているように聞こえたのは、声の調子の悪さを謝っていたのでしょうか。

 演奏の方も、彼女の調子の悪さを隠すためか、負担を減らすためかバンドのソロがよくフューチャーされていました。ギターとバイオリンがよく歌ってましたね。

 他にはベース、キーボード、パーカッションという編成です。演奏がある程度進んで、一度バンドがステージ下に下がりました。ダイアナ・クラールのピアノ弾き語りの始まりです。

 Quiet Nightはしみじみとして良かったですね。喉の調子が悪いので少し唄いにくい箇所もあったようですが、しっとりと聞かせてくれました。

 一番盛り上がったのはCalfornia dreaminでした。彼女が最初のフレーズを歌い出すと客席から大きな拍手が起こりました。アルバム「Wall Flower」収録曲です。メロディ的にも親しみ安い曲です。

 ひとつのコーナーを形成するくらい彼女の弾き語りがあるのかと思ったら、数曲だけでまたバンドメンバーが再登場して1.2曲演奏、それで今夜のステージは終わりです。もちろんお約束のアンコールがあって、アンコール曲にしては長い曲、二つ演奏してくれました。

 前列の方でスタンディングオベーションをしている人影がありました。後ろの方では私の右隣の東南アジア系のご夫婦だけ立ち上がって拍手をしていました。

 場内に明かりが灯った時、20時半を少し過ぎていました。約一時間半のコンサートです。最近はコンサートに全然行っていないのでこんなものかと思ったのですが、隣の席の男性客は席を立ちながら「ダイアナ・クラールもっと歌えよ」と毒付いていました。

 久し振りのコンサートホールで聞くライブ、ダイアナ・クラークの調子はどうやら万全ではなかったようですが、それでも私は十分に楽しく堪能した気分でした。ただ、私の席の近くの女性たちが、「良かったわね。でも出来たらもう少し前で聞きたかったわ」と言う言葉は、私のわずかな不満を代弁しているように思いました。




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ジャズライブを楽しむ [ジャズ]

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 今年は暖冬でひょっとしたら雪降らないのではないか、車のタイヤ交換する必要が無いのではないか、などと思っていたのですが、やはり降りましたね。東京の雪より二日遅れ、朝起きてみると辺り一面真っ白です。



1-bg_main-index-001.jpg (画像はホームページより)

 雪を起こす冷たい風が吹きすさぶ夜、友人に誘われて草津市にあるジャズバー「コルトレーン」へ行って来ました。去年の吉祥寺、SOMETIME以来のジャズライブを楽しんできました。

 お店の玄関の写真を撮り忘れてしまいましたが、ジョン・コルトレーンの大きなイラストがあったりして、入り口からして雰囲気満点でした。中に入ると、それほど広くない奥に細長い店内はすでに満員に近い状態でした。

 10人ほどが座れそうなカウンターと15人から20人くらいのテーブル席、その奥にステージというか黒く光るピアノがあるところが演奏スペースです。友人が予約してくれていた席は入り口に近いところでした。

 この日のライブはちょうどお店が出来て二周年の記念ライブだそうです。草津は以前私が長年勤めていた街ですが、こんな素敵なお店が出来ているとは知りませんでした。


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 本日のライブ、遠藤真理子カルテットです。中央でアルトサックスを吹いているのがリーダー遠藤真理子さん、左のピアノは名倉学さん

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 5弦ベースを構えているのが石井孝宏さん、その右、顔だけ見えているのはドラムの渕雅隆さんと言う構成です。

 客席との距離が近いせいか、音が大きくて身体にビシビシ伝わってくる音圧がたまりませんね。やっぱりジャズは大きな音で聞かないといけないなぁなんて、最近のイージーなオーディオ生活をちょっと反省してしまいました。

 演奏も良かったし音響も考えられているのでしょうね。音が大きくても荒れないので、うるさいと思う事はありません。打ち寄せてくるリズムに自然に身体が揺れます。

 オリジナル曲や知らない曲が多かったのですが、演奏は終始エキサイティングでした。唯一知っているマイルス・デイビスマイルストーンが始まったときは、最高に乗りましたね。

 小柄な身体でアルトサックスを吹きまくっていた遠藤真理子さん、調べてみたらso-netブロガーだったので早速コメントしてみようかと思ったら、コメント欄閉じられていて、niceだけ押しておきました。しかし、なんとページが前日の時点でブログ停止、移転のお知らせになっていました。残念。


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 夕食の中華料理店で生ビールをすでに2杯飲んで来ていたのに、ここでも角のハイボールとビールをいただいて、私としてはたくさんのアルコールでしたが、悪酔いすることもなく終始ご機嫌な夜でした。吉祥寺で一人で行ったライブも悪くはなかったですが、気の置けない仲間といっしょに行くライブも楽しかったですね。

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 それにしても感慨深かったのは、我がふるさと滋賀の草津でこんなお店があり、気軽にライブを楽しめること。若い日本人ミュージシャンしかも女性アルト奏者が、ごく当たり前にジャズを演奏しているなんて、私がジャズを齧っていた1970年代では考えられなかったことではないでしょうか。

 その頃でも日本人ジャズメンはたくさんいましたが、ほとんど東京のPIT INなどで演奏していて、地方にどれだけのミュージシャンがいて、このように活躍する場があったことか。しかも当時はボーカリストを除くとほとんど男性だったのではと思います。

 ジャズは穴蔵のようなジャズ喫茶で聴くものと言った、どこかアングラ的な観念が私たちの若い頃はありましたが、今は、普通の飲み屋さんとかファミレスなどでも当たり前にジャズが流れていたりします。時代が変わったなぁと思いますね。


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 カウンター席、棚の上のお酒の銘柄は分かりませんが、気になるのは正面にあるスピーカーです。黒いサランネットはJBLと分かりますが、型番が分かりません。もう一つはサランネットの雰囲気からタンノイでしょうか。ライブのない日、正面のスピーカーから流れるジャズを聞きながら、このカウンターでゆっくりウイスキ-を飲むのもよさそうです。


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台風前夜 [ジャズ]

 先日まで、梅雨明けを思わせる猛暑が続いていましたが、今日(16日)は朝から雨で気温の上昇は一休みと言ったところです。トリプル台風のしんがり11号が南の海上にいる影響で、午後からは風も強まってきました。

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  まだ雨が小降りの間に、畑に出て風対策の補強を少しだけしました。ついでにようやく色付いてきた大玉トマトを早めに収穫しました。中玉はいくつも収穫していますが大玉はまだ4・5個目の収穫です。あれからもヨウトガにやられて合計10個あまり廃棄しています。

 トウモロコシ、ひげの色が濃くなっていたのを2・3本収穫しました。すでに虫に食われているのがありました。大きくなった脇芽はヤングコーンになるのですが、ナメクジが浸食していて、恐ろしいものですね、皮が無くなって実がむき出しになっていました。

 トウモロコシは収穫するとすぐ食べないと味が落ちるそうなので早速、今流行の電子レンジで調理してもらいましたが、甘味は今ひとつ、少し採るのが早かったのかも知れません。来年からは育てる品種こだわってみたいと思ってます。

 今年は、梅雨の雨が長かったせいで我が家の畑、いつもの年と少し違う気がします。ここ数年、なかなかうまく採れなかったナスやトマトが比較的順調です。反対に今まで順調だったキュウリ、今年は採れることは採れましたが、早々と木が枯れかかっています。

 スイカもこの間、初めて収穫しましたが7.9キロしかありませんでした。味の方も甘さがやや足りない気がします。3株植えて6個収穫を目指していますが、最後の6個目がなかなかうまくいきません。せっかく着果しても長雨で実が落ちてしまいます。

 一番最後に着果した実がこの間からの暑さでようやくピンポン玉程度まで成長しました。やはりスイカは暑さなんですね。ただ、この台風の雨の影響でちゃんと成長できるか心配です。

 今年は、よそのお宅の畑でもツルモノが良くないと言う話をよく耳にします。



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 台風のせいで雨風の音が大きいので、キース・ジャレットケルン・コンサートをボリュームを上げ気味にして聞いています。

 このレコードは2枚組なので、全部聞こうとすると都合4回針の上げ下ろしをしたり、レコードを取っ替えたりしないといけません。その点、CDやハードディスクにある音源だとそのまま一気に聞くことができるので、中断されないのがいいですね。

 しかも1970年代とはいえ、ECMレーベルの録音は、CD時代を先取りしたような雑味のない透明感のある音で有名でした。CDやハードディスク・オーディオで聞いてもあまり違和感はありません。

 ECMレコードは、リターン・トゥ・フォーエバーもそうですが、印象的な美しいジャケットでも人気があって、それまでのジャズの泥臭いイメージを変えたレーベルです。

 キースの演奏は全篇インプロビレーションに溢れていて、その打鍵された音の広がりは宇宙のかなたに響いて行くようです。たとえばプラネタリウムのバッグにこの演奏が流されたら、きっといいだろうなと思います。あるいはケルン・コンサートを聴きながら自分の頭の中でプラネタリウムを展開してみるのも悪くはありません。

 タイトルにコンサートと表記されているにもかかわらず、あまりに音が綺麗なので、ぼんやり聞いているとスタジオ録音と錯覚してしまいます。演奏の途中と、最後で拍手が聞こえて来て、改めてライブ演奏であったことを思い知らされます。





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レコードジャケットの愉しみ [ジャズ]

 今年の梅雨は前半空梅雨気味でしたが後半になって毎日のように雨が降りました。気温も低くていつものこの時期にしては過ごしやすかったのですが、わずかでも農作物に関わっている身としては日照不足や低温障害が気になるところでした。

 今日になってやっと安定した晴れ間を見ることができました。青空にたくさんの白い雲が浮かんでいて、汗ばむ陽気でした。まだ梅雨が明けには少し光りが弱い気がしますが時期的にはそろそろではないでしょうか。南の海にいる台風が気に掛かります。

 気温の低い日が続いていたせいで、庭のアジサイがまだ保っていましたが今日の晴れ間で一気に劣化が進みました。畑はこの長雨でスイカがやや心配です。トマト、おかげさまで今年は尻がれ病が出ていないと思っていたら、この虫が今年も現れました。タバコガです。今のところ被害は一本の木だけですが、大きくなりかけの実7・8個処分しました。

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 さて、今週も何も用意できていなかったので、「そらへいの音楽館」の下書き記事からあまり手を加えなくても良さそうなものを選び出してみました。

 以下案内するレコードジャケットは、私のレコードライブラリーからのものです。長年、レコードを買い集めていると時々間違えて同じタイトルを買ってしまったりすることがあります。すでに所有していることを失念していたり・・・その理由と言うか言い訳は様々なのですが。

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 こちらはArt PepperGettin’ Together!です。同じレコードなのですがジャケットデザインが少し違います。右ジャケットには上部に帯が入ってSTEREOの文字とレーベル名が大きく表記されています。写真の扱いも少し違いますね。

 では左のジャケットはSTEREOの表記がないのでモノラル盤かというと、こちらもステレオ盤です。ジャケットを子細に見るとSTEREOの文字を見つけることができます。

 どちらがオリジナルなのか分かりませんが、私が持っているのはどちらも国内盤です。左側はキングレコードで1974年発売、右側はライナーノートにワーナーパイオニアの表記があり、1982年アート・ペッパー追悼名盤シリーズとして発売されたうちの一枚です。 

 コンテンポラリーレコードにはこういうことがままあるようで、以前何かでソニー・ロリンズ「ウェイ・アウト・ウエスト」のジャケットの違いについて述べてある記事を読んだことがあります。



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 同じくアート・ペッパーです。ジャケットのデザインは一緒ですが、色が微妙に違いますしvol.1、vol.2の表記が決定的に違いますね。こちらはちゃんと認識して揃えたのですが、長い間、vol.2の存在を知らずvol.1のみ愛聴していました。


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 ケニー・バレル「ブルーライト」です。このジャケットをレコード棚で見つけたときは、またやってしまったと思いましたね。しかし、よく見るとジャケット中央、ブルーノートのマークの近くにvol.1とvol.2の表記がありました。ちゃんと認識して買っていたのにそのことすら忘れていたのですね。  
 

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 これは全く別のジャケットに見えますが実はタイトルが一緒です。ジャケット違い、ジャズではよくあることですが、タイトル名ではなくジャケットの絵柄で覚えているとこういうことになります。

 ただ、このレコードの場合偶然なのですが左がMONO盤、右がSTEREO盤でした。だぶっていても救われる気がします。ジャケット違いのMONO盤とSTEREO盤を所有しているなんて、なんだかマニアックに見えますね。

 左のMONO盤が1986年発売、右のSTEREO盤が1974年発売と、順序が逆ですが時代の要請を反映しているのだと思います。

 1970年代は何でもSTEREOがもてはやされていました。あげくは4チャンネルまで騒がれましたが、時代が落ち着くとテクノロジーより、オリジナルに近い形が見直されるようになったのでしょうね。

 わずかな例でしたが、レコードジャケット、こういう楽しみもありますね。 


 今日は本日紹介のレコードGettin`Togetherからおなじみの「朝日のごとく爽やかに」です。 

 マイルス・デイビスのリズム隊との組み合わせ第二弾で1960年録音です。前作のmeets The Rhythm Sectionより全体的にリラックスした演奏が楽しめます。


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