読書週間です [読書]
家の周りでヒィ、ヒィ、ヒィと高く啼く声が聞こえていたので、今年もジョウビタキがやってきたなと思っていました。それから3日ほどした朝、家の裏の道で珍しく地上を歩いている姿を見つける事が出来ました。彼の前に転がっている物体は、何かの幼虫でこれから彼の餌になるところです。
読書週間なんてもうとっくに過ぎているだろうと思いながら検索してみたらなんと10月27日から11月9日の二週間だそうです。まさに今が真っ最中なんですね。
読書週間だからということでは無く、一度読書について語ってみたいと思っていましたのでちょうど良い機会だと思います。
昔から本を読むのが好きです。もっとも小学生、中学生の時は遊びと野球に明け暮れてほとんど読めていません。記憶に残る本が数冊ある程度です。
高校生になってからです。手当たり次第に本を読むようになりました。要するにしなければいけない勉強をほったらかして本の世界に逃げていた口です。
それから今までどれだけ読んだか数えられません。四十代の頃、一度読んだ書名を思い出して習いたてのエクセルに書き出してから書棚の書籍を整理したことがあります。しかしその表も今はどこへ行ったのか。
大人になってからはそれほどたくさん読めたわけでもありません。多いときで年間三〇冊程度、少ないと年間二〇冊行くか行かない程度ですからそれほど多読というのでもありません。
あまり系統だった読書は得意ではなくほとんど乱読です。読書も続けるとどんどん読めるし、止まると次に読むまで時間が掛かったりします。
一昨年でしたか全然本が読めなくなった事がありました。読みたくないのだから仕方ないとそのままにしていました。日々は慌ただしく読書したいという気持ちが湧くまで待ってくれません。
ところが去年の夏のことでした。ちょっと行き詰まって精神的に苦しいことがありました。何気なく久し振りに本を手に取ってみました。
活字が言葉が文章が蕩々と私の中に流れ込んでくるのでした。その時読んだのは何の本だったか、藤沢周平だったかな。ともかく本を読むことで癒やされました。そして心が落ち着くのでした。
本を読んで何かを勉強したり、或いは分析をしたり、謎解きしたりといろいろな楽しみ方があると思いますが、私はどうやら本の世界に没入するのが好きなようです。
若い頃のように主人公に自分を投影したりと言うことはもうありません。その描かれた世界に一時的に没入し、描かれる人物や風景など一瞬一瞬に、いろんなことを思ったり感じたりするのが好きなんだと言うことに気づきました。
それから堰を切ったように読書三昧の日々が続いています。もちろん生活や仕事があるのでその合間しか時間は取れないのですが少し時間が出来るとなにがしかの本を読ん過ごしています。主に小説が多いです。
たくさん読んでも何も残っていなくて、同じ本を知らずに二度読んだりタイトルを覚えているのに中身はすっかり忘れているなんてこともあります。覚えていなければ私にとってはいつも新刊です。
それでも楽しめればいいと思っています。たまにつまらない本や、この本必要かなと思う本に出会うこともありますが、それも次か次の素敵な作品に出会うための布石なんだと思います。
どうしても好きな作家の作品に偏りがちですが、時々知らない作家の作品も読んだりして新しい感性や考え方などとの出会いを楽しんでいます。
また若い時に読んで印象的だった作品を読み直したりも時々しています。今読むと、若い頃本当に理解して読んでいたのだろうかとか、全然記憶と違っていたりとかあって読み直しも面白いです。
これから秋がどんどん深まっていき、寒くなって外での仕事が減ってくるので読書の機会が増えてきそうです。またどんな素晴らしい作品に出会えるか、発見や再認識があるか今から楽しみです。
Sの項目に移ってから、Rのジャズミュージシャンを二人思い出したのですが、流れとして今夜はSのままで行きたいと思います。今夜のSはSUE RANEY(スー・レイニー)です。「9月の雨」が有名ですが今は10月なのでこちらの曲にしました。Autmn in The Air。優しくしなやかな歌声に癒やされます。